厚生労働省は16日、医療機関や高齢者施設を対象とした結核対策の手引を作成したことを発表した。結核の感染者は毎年増加しており、都内では毎年3千人が新たに結核と診断されているという。医療機関や高齢者施設での既感染率の高さ、集団感染のリスクも懸念されている。
(参照:「花粉症を自覚」4割、そのうち「発症から10年以上経過」が5割を占める)
結核対策の手引きは医療機関用、高齢者施設用それぞれが作成されている。医療機関用の「医療機関における結核対策の手引」では、結核の基礎知識や都の結核の現状、平常時の対策、結核の早期発見と感染予防、患者発生時の保健所との連携、結核対策チェックリストが掲載されている。高齢者施設へ向けた「高齢者施設における結核対策手引」は医療機関の手引きと同じく、結核についての基礎知識や平常時の対策、対策チェックリストの他、結核発生時の対応や結核発病リスクチェックリストが掲載されている。
結核患者の44%を70歳以上が占めているなど、高齢者の感染患者の占める割合は高い。手引きは医療機関、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、保健所等へ配布されるほか、東京都福祉保健局ホームページにも掲載されている。