厚生労働省の調査によると、医療機関がない地域「無医地区」が全国で635地域、地区内の人口は計約12万3千人にも上ることがわかった。無医地区の総数は前回調査時よりも70地区減少した。
(参照:後継者難 医療機関の休廃業が急増)
無医地区とは、半径約4キロ範囲内に50人以上が暮らす地域のうち、とくに車などを使用しても1時間以内に医療機関にアクセスできない地域のことである。5年ごとに行われている厚生労働省の調査によると、無医地区は前回の2009年の調査よりも70地区、約1万3千人減少し、現在635地区存在するという。無医地区が減少した要因として同省は、交通の便が改善されたことが考えられる一方で、人口減少により50人以上と定義している無医地区の基準から外れた地区が増えたためと説明している。
深刻な状況は変わっていない。僻地では医師一人がすべての診療をこなすため、医師への負担も大きく過酷労働となるなどの問題もある。前述のような減少理由もあり、医療体制が根本的に改善されたとは言えず、本質的な解決には至っていない。