うつ病にも効果があるとして期待されている認知行動療法だが、行政機関や医療機関の7割以上が患者のニーズに対応できていないというのが現状である。
(参照:安倍首相 認知症施策の新たな戦略を表明)
Photo:Dental clinic By hugovk
認知行動療法は、ひとつの出来事から思考し、感情をもち行動する相互関係に注目し、過剰なストレスを感じないよう対応できる状態にしていく精神療法(心理療法)の一種である。本来の心の力を取り戻すとともに、心を育てる方法として、うつ病、不眠症、摂食障害、統合失調症などにも効果があり期待されている。
国立精神・神経医療研究センターの全国調査によると、行政機関の72%、医療機関の76%が患者のニーズに十分に対応できていないと回答していたことがわかった。調査は、全国の精神保健福祉センター・保健所などの行政機関や病院・診療所の精神科医療機関を対象とし、計1778カ所からの回答をとりまとめた。認知行動療法で、うつ病には医師が1回に30分以上行う必要があるほか、日常生活でも患者の思考と現実がどのくらい食い違っているかなどを検証しバランスをとっていくことが必要となってくる。