1985年の男女雇用機会均等法の制定や、1999年の男女共同参画社会基本法の成立により、女性の進出がめざましい年代となった。安倍政権が掲げる「一億総活躍社会」により、今後女性の社会進出がどのように変化していくのかが注目される。
(参照:女性医師が働きやすい環境とは 「第3回 女性医師のさらなる活躍を応援する懇親会」)
Photo:Female nurse By Diabetes Care
厚生労働省が行っている「医師・歯科医師・薬剤師調査」によると、日本の医師の総数は2012年末の時点で約30万3000人で、そのうち女性医師は約6万人つまり全体の19.7%である。2006年末は全体の約13.4%であったが、育児介護休業法や女性勤務医の就労支援により女性医師の割合が伸びてきている。医師国家試験合格者における女性の割合を見ても、2006年末23.7%から2014年31.8%と大幅に増えていることがわかる。また、最近では医師を育成する医学部新設の動きもみられ、2016年度に東北薬科大学、2017年度には国際医療福祉大学において医学部新設が認可されている。
一方では、女性医師にとって産前産後休業および育児休業を取得しやすい制度や保育所の設置が整っておらず、まだ不十分な点もある。今後は短時間勤務・ワークシェアリングの導入や、当直・オンコール・残業の免除や軽減など女性医師の勤務体制の改善が重要であるのではないか。