働く女性の多くは、そのキャリアの中で結婚、出産、育児といったライフイベントを迎えることになります。
なかでも「出産後、子育てをしながら仕事とどう付き合っていくか」というのは、すべての働くママにとっての課題とも言えるでしょう。
医師不足が続く中、激務に追われることが多い女性医師であれば、仕事と子育ての両立はさらに難易度が高いと考えられがち。
出産を控えている方や、育児休業を終えて女性医師として復職を考えている方の中には、不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
子育てと女医としての仕事の両立は、もちろん楽なことではありません。
それでも、さまざまな努力や工夫で子育てのたいへんな時期を乗り越えた方もたくさんいらっしゃいます。
女性医師としての仕事と子育てを両立する秘訣について考えていきましょう。
一人で抱えこまず、周囲の人にサポートしてもらう
女性医師の仕事には、当直や出張、長時間勤務なども多いものです。
そんな中で、女医としての仕事と家事、育児すべてに責任を持って取り組もうと考えるのは無理があります。
子育てしながら仕事をするのであれば、一人で抱え込まず、とにかく「頼れる人にはどんどん頼る」という考え方に切り替えていくのが大切です。
夫や両親(夫の両親)など家族はもちろん、ベビーシッターや保育園のサポートも得るようにしていきましょう。
家事は賢く「手抜き」する
仕事中の子どものお世話は保育園やシッターさんなどにある程度任せられても、炊事や掃除などの家事が大きな負担となってしまうことがあります。
仕事をしながら家事をこなすのは、どんな職種であっても楽ではありません。当直などもある女性医師ならなおさらです。
子育てにも時間が取られる中、子どもが生まれる前と同レベルの手間と時間を家事にかけるわけにはいきません。
家事については、頻度ややり方を見直して上手に「手抜き」することをおぼえましょう。
また、食洗器や便利な調理器具、浴室乾燥機やお掃除ロボットなど、家事の手間を減らす家電や機器もどんどん導入したいところ。
ハウスクリーニングを業者に依頼するなど、家事のアウトソーシングもおすすめです。
職場の理解と協力を得ることも大切
勤務先でも子育てについての理解と協力を得られるよう、いろいろなことを相談してみましょう。
特に、子育て経験のある同僚は強い味方になってくれるはずです。
例えば、1歳未満の子どもを育てている女性には1日2回の「育児時間」取得が労働基準法で認められています。
こうした制度を活用させてもらえないかを勤務先と掛け合ってみるのも良いでしょう。
とは言え、まだまだ子育て中の働く女性の権利については、認識されていない現状があります。
勤務先によっては「前例がない」という理由で認めてもらえないこともあるかもしれません。
このような場合、子育てに理解のある職場への転職を視野に入れるのも良いかと思います。
子育て支援制度や、院内に託児施設のある病院などもあります。
今の職場で「医師をどう続けるか」ではなく、「医師を続けていく」ために職場を変えるという選択について検討してみることをおすすめします。