医師と言えば男性の仕事という印象が強いですが、近年、女性医師の占める割合も増えてきています。
女性が医師として働き続けるには、結婚、出産、育児などといったさまざまなライフイベントと医師としてのキャリアの兼ね合いを考えていく必要があります。
そうした環境の中、どういった診療科を選ぶ女性医師が多いのでしょうか?
厚生労働省の調査結果を見ていきましょう。
平成26年(2014年)医師・歯科医師・薬剤師調査
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/14/dl/kekka_1.pdf
女性医師数・比率は年々増えている
厚生労働省の行った平成26年「医師・歯科医師・薬剤師調査」によれば、平成26年12月末における全国の届け出医師数は311,205人。
うち男性が247,701人、女性は63,504人となっており、医師総数のおよそ2割が女性医師であることがわかります。
平成24年に行われた前回の同調査と比べ、女性医師数は3,806人、6.7%増えています。
また、年齢別に男女医師の比率を見ると、若い世代ほど女性医師の比率が高く、29歳以下では34.8%が女性医師となっています。
近年、女性医師はますます増え続けていると言えるでしょう。
女性医師数の多い診療科は?
さて、女性医師が多いのはどういった診療科なのでしょうか?
同調査の結果をさらに見ていきましょう。
女性医師全体に占める割合を見ると、最も多いのは「内科」で女性医師全体の21.8%となっています。
次いで「小児科」9.5%、「眼科」8.1%となっています。
ただし、内科、小児科については男性医師も含めた医師全体に占める割合が大きい診療科です。
このため女性医師数についても多くなっていますがこれらの診療科の医師に占める女性の割合が大きいというわけではありません。
特に内科については、男女比率は男性81.1%女性18.9%で、圧倒的に男性医師の方が多くなっています。
女性医師数の比率が最も高いのは「皮膚科」
では、「女性医師の占める比率の高い診療科」となるとどうでしょうか。
この場合、最も女性医師の比率が高いのは「皮膚科」で53.2%となっています。
次いで「産婦人科」「産科」41.0%、「眼科」40.7%と続きます。
産婦人科や産科については女性ならではの診療科ということもあり、比較的ハードな診療科ながら女性比率が高くなっていることがわかります。
一方で皮膚科や眼科については、比較的勤務時間が短く、緊急の呼び出しなども少ない診療科。
結婚後の家庭と仕事の両立を考えた上でこうした診療科を選ぶ女性医師が多いと考えられます。
女性医師が増えつつあるとは言え、これまで男性中心だった医療界では、まだまだ女性が結婚後、育児をしながら仕事を続けていく環境が十分整っているとは言えません。
女性が医師として仕事を続けていくには、どういった診療科を選ぶのかということも重要であると言えるでしょう。
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