妊娠・出産を経験した女性が職に復帰する際、誰もがぶつかる壁があります。
育児と仕事を両立させることの難しさです。
特に、土日などの休日の出勤が多く、当直やオンコールなどもある総合病院での常勤医師は、家族や両親の手厚いサポートがない限りは困難です。
そんな状況の中、大きな総合病院からクリニックへの転職を考える女性医師が多くなってきています。
クリニック勤務のメリットとは?
クリニックでの勤務は、病院勤務に比べると比較的時間を自由に選択することができます。
子どもの学校行事の多い土日が休診日のところも多く、救急対応のないクリニックなら当直もありません。
また、自分の得意な分野を選ぶことができるのもクリニックで働くメリットのひとつです。
大きな病院と比較すると身近で一般的な症例を診療することから、地域医療の現場として患者に寄り添った働き方をすることが可能です。
スキルアップには不向きな可能性も
クリニック勤務のデメリットは、症例が偏り、幅広い知識や経験を積むのが難しいということです。
先ほどメリットとして挙げた「得意な分野を選ぶことができる」というのは、医師としてのスキルアップには不向きであるということでもあります。
家庭で過ごす時間を増やすためにクリニックに転職する場合、病床や救急対応がある所では当直が頻繁に回ってくる可能性もあるので注意してください。
また、病院勤務の場合は託児所や隣接した保育所に子どもを預けることが可能ですが、都内には託児所を設けているクリニックがほとんどないという点も考慮する必要があります。
半日勤務、日勤勤務、クリニックの勤務形態は?
クリニックによって形態はさまざまなので一概には言えませんが、「婦人科」「麻酔科」「精神科」「美容皮膚科」「眼科」などの診療科目なら比較的日勤のみの場合が多いです。
また、「健診・人間ドック」「一般外来」「婦人科健診」は半日勤務が多くなっております。
当直のない透析専門クリニックなども日勤のみで働くことができ、近年需要の増えてきている糖尿病の専門医や腎臓内科専門医を目指すためのスキルアップも兼ねて働いている方も見受けられます。
子育て中の先生や、家族との時間、プライベートの時間を確保したい先生はクリニック勤務を選ぶのが良いのではないでしょうか。
幅広い症例を治療しながら医師としての大きなキャリアアップを目指す方は病院での勤務を、家庭で母として過ごす時間に重きをおく方は日勤のみのクリニックやパートタイムでの勤務を選んでいるようです。
転職を考える場合は、仕事や育児など、自分にとっての「譲れない部分」を明確にし、それに沿って医療機関の求人を探すのが良いでしょう
女性医局では先生のご希望を踏まえつつ、病院またはクリニック両方の転職サポート・就職サポートをしております。
「提示されていた勤務と違っていた……」とならないよう、事前の調整や面接の同行、雇用契約書のチェックから入職後のフォローまで行っておりますので、お気軽にご相談ください。