うつ病などの治療のため脳に電流を流す「電気けいれん治療」により、アルツハイマー病の原因物質の作用を抑制できることが、金沢医科大学の加藤伸郎教授らのマウスを使った実験研究により明らかになった。(参考:アルツハイマー貼付剤、今夏発売予定)
アルツハイマーの患者は通常、神経細胞の機能を低下させてしまう物質「アミロイドβ蛋白」の濃度が脳内で高まることにより、脳細胞が死滅してしまうと考えられている。今回のアミロイドβが蓄積しているアルツハイマー病のマウスを使った実験によれば、正常なマウスよりも信号の継続時間が長くなることが判明した。さらに、この細胞に電流を流すと、アミロイドβの作用が抑制されることもわかった。今回の実験結果が今後、アルツハイマー病の解明や治療につながるのではないかと期待される。
この研究は米科学誌http://www.jneurosci.org/content/31/31/i.full”>ジャーナル・オブ・ニューロサイエンスに発表された。