キャリアアップや勤務形態の変更などを考えて、転科を視野に入れている方もいるでしょう。とくに女医の場合、結婚や子育てを機に、転科をするということも珍しくありません。
医師として生涯いきいきと働き続けるためにも、転科のタイミングはきちんと見極めることが大切です。将来のビジョンとやりたいことなどを見つめながら、転科のタイミングについて考えていきましょう。
転科を決めるタイミングは人それぞれ! 十人十色で良い
いざ転科をしようかと本格的に考えはじめると、周りの医師たちの体験や経験が気になりますが、実際に転科を決めた医師たちのタイミングは人それぞれなので、必ずしも自身に当てはまるわけではありません。
中でも、最も早いともいえるのが後期研修医の転科で、一通りの研修を終えたあとに他の科に興味が出たり、担当医や先輩医師との相性が良くないなど理由はさまざま。これはあまり見ない例だとも思えますが、全国的な規模で見ていると毎年一定数の研修医が転科をしているようです。医師といえども、やはり働く場所での人間関係は重要なポイントの1つ。「学びたい」「追求したい」という意識が自然と芽生えてくるような場所で働きたいと思うのは自然なことといえるでしょう。
体力や精神的に合わないと思ったら転科するのも1つの方法
ずっと内科で働いてきた医師が外科に転科するという例はあまりありませんが、外科から内科へ転科するという例はあります。外科から整形外科への転科をしたり、リハビリテーション科へ進んだりすることもあるようです。
また、外科として手術などをたくさんこなしてきた医師が、体力や精神面での限界を感じて手術の少ないところに転科するなども珍しくありません。
当直続きで体調を崩してしまったり、忙しさと疲労から精神的なダメージを蓄積してしまう方は多いですが、なかなか転科するとなると決断がつきにくいもの。
しかし、すでに再起不能になってしまってからでは転科のタイミングとしては遅いといえます。
自分の体力や精神状態を常に第三の目線から確認し、ギリギリの一歩手前で決断をするのがタイミング的に合っているといえるでしょう。
キャリアアップのための転科もあり!
専門医を取得して、また別の専門医を取得するために転科をするというのも珍しい話ではありません。とくに、将来的に自分でクリニックの開業をしたいという明確なビジョンを持っている医師に多く、内科と整形外科など複数の専門医資格を保有し、開業医として活かしていくということになります。
専門医の維持には金銭と時間が必要になりますが、キャリアアップのためならと意欲的に学びを追求する医師も多いのです。
転科をするとなると少々戸惑いも多くなりますが、実際に転科を経験した医師のほとんどが、医師となって10年以内に行動しているといわれています。
また一から学び直したり、経験を積み上げたり、人間関係を構築していったりと簡単なことばかりではありませんが、その転科という経験は医師として何らかの力になってくるはずです。もし、転科を視野に入れているという方は、自分なりのタイミングを見つけて早めの行動がカギとなることを覚えておきましょう。
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