患者数の約80%が子どもだと言われている食物アレルギー。小さなお子さんを持つ方や、これから母親になる予定の方にとっては気になるところです。
食物アレルギーは成長にあたって徐々に症状が落ち着いていくケースが多いです。
しかし、我が子に食物アレルギーの症状があるうちは、毎日の食事作りには注意と工夫を取り入れなければなりません。食物アレルギーに対応した食事作りは、想像以上に苦労を要するもの。具体的にはどのような悩みがあるのか、食物アレルギー疾患と診断されている離乳食期の乳幼児を持つ母親100名の意見をのぞいてみましょう。
食物アレルギー対応の食事作りに悩みを持つ母親が7割以上!
(日清オイリオグループ 第5回乳幼児の食物アレルギーに関する実態調査【図1】引用)
日清オイリオグループは、2016年12月27日~2017年1月5日の期間で、全国の食物アレルギー疾患と診断されている離乳食期の乳幼児をもつ母親100名に対して、インターネット調査を行いました。
このインターネット調査のアンケート内容に、「食物アレルギー対応の食事作りにおいて悩むことがあるか?」という質問がありましたが、これに対して「はい」と回答したのはなんと100人中72人。7割を超える方が食事作りに対して、何かしらの悩みを抱えていることが明らかとなりました。
食物アレルギー対応の食事作りでの悩みとは?
(日清オイリオグループ 第5回乳幼児の食物アレルギーに関する実態調査【図2】引用)
「食物アレルギー対応の食事作りに悩みがある」と回答した72名の母親に対し、具体的な意見を聞いてみたところ、83.3%もの方が「食材や献立が偏る」を挙げました。食物アレルギーによって食べられるものが制限されると、献立の幅が狭くなることはもちろん、加工食品なども使用しにくくなります。調味料などにも注意しなければならないため、味付けがパターン化してしまうという悩みにもつながるようです。
また、次に多い回答には47.2%の方が挙げた「外出時の食事対応」。レストランなどに食事に出掛けるときには、アレルギー対応の食事を持参したり、メニューに使用している食材や成分などを念入りに確認しなければならないなどの悩みがあるようです。
これに次いで、「栄養が不足するのではないか」という回答も41.7%を得ています。子どもの成長を支える上では、さまざまな食材からたくさんの栄養をとって欲しいもの。
しかし、食物アレルギーによって食べられるものが制限されると、栄養不足が心配されます。
食物アレルギー対応をしていると便利だと思う食品
(日清オイリオグループ 第5回乳幼児の食物アレルギーに関する実態調査【図6】引用)
「食物アレルギーに対応していると便利だと思う食品は?」という質問をしたところ、1位が「パンやお米」、2位が「ソースやマヨネーズ」、3位が「ハンバーグなどの加工食品」という結果になりました。
食物アレルギー対応の食事を作るときには、対象の食材を避けることはもちろん、料理時に使用する調理器具自体を分けなければならないこともあります。少しでも負担を軽くするためには、食物アレルギー対応の食品を活用するという方法があります。
パンやお米などの主食や、ソースやマヨネーズなどの調味料類が充実すると、毎日の食事作りにも大いに活かすことができます。
食物アレルギーは、成長とともに克服できる可能性が高いもの。とくに乳幼児に多く見られる卵や牛乳、小麦アレルギーは耐性がつきやすいと言われています。検査や医師への相談を行いながら、改善を目指していきましょう。