女性医師の中には、両親または近親者の介護をしながら勤務を続ける先生がいらっしゃいます。
高齢化社会の日本において、介護の問題は他人事ではありません。
今回日清オイリオグループで、2017年2月22日~23日の期間、60歳以上の要介護者を在宅介護している家族100名を対象に、インターネット調査でのアンケートを実施した結果をご紹介いたします。
約7割の方が「介護食作りを大変だと思っている」ということが判明!
(日清オイリオグループ 第11回在宅介護事情調査【図1】引用)
在宅介護をしている全国の30~69歳の男女を対象にアンケートの中で、「介護食作りを大変だと思っていますか?」という質問をしたところ、29%の方が「非常に大変だと思っている」と回答し、さらに40%の方が「ある程度大変だと思っている」と回答しました。
この数字を足すと69%になり、約7割の方々が介護食作りを大変だと思っていることが分かりました。
これに対して、「あまり大変だとは思っていない(24%)」「全く大変だと思っていない(7%)」と答えたのは、合計31%となりました。
介護食作りをするにあたって大変こととは?
(日清オイリオグループ 第11回在宅介護事情調査【図2】引用)
「介護食作りを大変だと思っていますか」という先の質問に対して、「大変だと思っている」と回答した方々69名を対象に、「介護食作りの何が大変ですか?
(複数回答可)」という質問をしたところ、さまざまな意見が挙がりました。
46%という高い数字で1位になったのが、「いつも決まった食材(メニュー)になってしまう」というもの。
これは同率2位の「エネルギーや栄養素が足りているか心配(39%)」とのつながりを感じることができ、介護者に対する心遣いや気遣いなどの思いやりが表れているといえるでしょう。
また、これに対して「家族の食事とは別に作らないといけないので、面倒でもあり食材が無駄になる(39%)」「手間や時間がかかる(35%)」という回答も高支持を得ていて、やはり毎日のこととなると、介護者にとっては少なからず悩みを感じることもあるということがうかがえます。
要介護者の食べることへのケアとして行っていること
(日清オイリオグループ 第11回在宅介護事情調査【図5】引用)
加齢とともに歯や噛む力、飲み込む力などは衰えていくもの。せっかく作った介護食をおいしく食べてもらうためには、食べることへのケアも必要になります。
今回のアンケート対象者100名全員に、「要介護者の食べることへのケアとして行っていることは何ですか?」という質問をしたところ、1位「歯や入れ歯の汚れを取る(41%)」、3位「歯茎や舌など口の中を清潔にする(27%)」、4位「定期的にいればの状態を確認」という回答がありましたが、これに対してなんと約4割の方が「特に何も行っていない」と回答しました。これは1位に次いで2位の結果となりました。
今回のアンケートでは、介護食作りが大変だという悩みを持っている方が過半数以上いることが分かりました。
介護食作りはこれから先も続いていくものですが、時には市販の食品を使ったり、介護食以外の食事作りで少し手を抜いたりと、肩の力を抜きながら向き合っていくことが大切です。
自分1人で悩みを抱え込まずに、家族と協力し合いながら介護を行っていくようにしましょう。