仕事をしながらの介護に問題を抱えている医師もいますが、1日3食分の介護食を用意することは、とくに大きな負担となるでしょう。
要介護者でも食べやすいように柔らかく煮込んだり、ときにはミキサーなどで潰したりと、たくさんの手間がかかります。これに加えて、要介護者以外の家族分の食事も同時進行で作るとなると、その労力は計り知れません。そんな介護食作りに日々奮闘している方にとって、大きなお助けアイテムとなってくれるのが、市販の介護食品です。
市販の介護食品とは一体どんな種類があるのか、日清オイリオグループが行ったインターネット調査の結果も踏まえながら、ご紹介いたします。
市販の介護商品のメリットとは?
健康や体力を維持するためには、毎日の食事がとても重要になります。高齢者の低栄養は、健康や体力を低下させるだけでなく、免疫力の低下や死亡リスクの上昇までをも招きます。
そのため、自宅で在宅介護をしている場合には、毎日の介護食作りがとても大切なのです。
しかし、すべてを1から自分で作るのは大変なこと。調理の手間もありますが、毎日の献立を考えるのも相当な苦労につながるでしょう。
そこでぜひ活用していただきたいのが、市販の介護食品です。予定が詰まっているときや忙しいときなどに使うのはもちろん、朝昼晩のどこかを介護食品に置き換えるだけでも介護食作りの負担を大幅に減らすことができます。介護や介護食作りは、毎日欠かすことなく続いていくことだからこそ、上手に介護食品を取り入れてほどよく楽をすることも大切です。
どこで介護食品を買えたら楽になる?
(日清オイリオグループ 第11回在宅介護事情調査【図9】引用)
日清オイリオグループが2017年2月22日~2月23日に実施した、インターネット調査「介護食作りに関する実態調査」の中で、在宅介護をしている100名を対象に「介護食品を買いたいと思う場所はどこですか?」という質問をしました。
すると、第1位「ドラックストア(67%)」、第2位「スーパー(39%)」第3位「インターネット(25%)」という結果となりました。
この1、2位のドラックストアやスーパーは日常的に立ち寄りやすく、地元密着型の身近な存在であるといえます。生活用品を購入する感覚で介護食品が買えるようになると、さらに介護食が身近なものに感じられるようになりますね。
介護食の種類とは?
介護食は、要介護者の噛む力や飲み込む力によって、種類や選び方を変えることが大切です。
主な介護食の種類について、特徴や向いている人についてご紹介します。
・刻み食
野菜や肉、魚などを細かく切って食べやすくした介護食です。噛む力や飲み込む力がある程度望める方におすすめです。
・ソフト食
舌を使って潰せるくらいに柔らかくした介護食です。しっかりと煮込んだり茹でたりすることで、噛む力や飲み込む力が低下していても食べやすくなっています。
・ミキサー食
噛まなくても飲み込めるよう、ミキサーで液体状にしたものです。飲み込む力が低下してしまった人に向いています。液状化させた食事にとろみをつけると、さらに飲み込みやすさがアップします。
・流動食
重湯や果汁、スープなどの液状の介護食で、ミキサー食よりもさらに飲み込みやすさがあります。消化吸収力が弱くなっている方に向いていますが、栄養素やエネルギーが少なくなってしまうという難点があります。
要介護者への食事作りの負担を軽くしてくれる介護食品。味やメニューなどの種類も豊富で、食べやすさにもこだわって作られているものも多くなっています。
介護食作りのサポート役として、上手に取り入れてみてくださいね。