当直の主な業務は、入院している患者さんの急変や緊急搬送されてくる患者さんの対応です。
病気や怪我と闘う患者さんやそのご家族にとって、当直医はなくてはならない存在といえます。
しかし同じ当直でも、常勤医とアルバイト医師がおこなう場合では待遇が異なります。
勤務条件や金額など、常勤医とアルバイト医師ではどのように違ってくるのでしょうか。
女性医師が当直をする際に確認しておきたい点を含めてお伝えします。
常勤とアルバイトが当直をするときの違い
常勤医とアルバイト医師が当直をおこなう場合、違ってくるのは次のような点です。
常勤の場合
厚生労働省によると、常勤医の約半数が月に1~4回の当直をしています。
勤務時間は、夕方の16~17時から翌朝7~8時までの15時間勤務というケースが多いです。
前日や翌日に日勤をし、約24時間続けて勤務することも少なくありません。
アルバイトの場合
常勤医ではないため、病院が求めているのはすぐに仕事を任せることができる人材です。
勤務時間は原則として常勤医と同じです。
しかし、アルバイト先の当直からそのまま常勤先へ向かうときなどは、アルバイト先の病院のほうで勤務時間の融通がきく場合があります。
勤務回数についても、週1回や隔週など、病院と相談の上で自分の予定や常勤先の勤務に合わせてシフトを組むことができます。
当直の忙しさや宿泊設備は病院による
当直の業務内容や忙しさは、病院によって異なります。
常勤の医師であれば、勤務先である病院の忙しさについては分かるでしょう。
しかしアルバイトの場合は、勤務先が初めて行く病院ということもありますので、下調べが大切になります。病院によっては寝当直のようなアルバイトもありますが、外来や救急、オンコールの有無、療養型かどうかなどについて調べておきましょう。
また、寝室や入浴設備についても、可能な限り事前に確認しておくことをおすすめします。
寝室や布団に不快感を覚えたら休むことが難しくなりますし、それが原因で常勤先の仕事に支障が出ては本末転倒です。
自分で調べる時間がないときには、求人サイトを利用しましょう。病院の基本的な情報が掲載されています。宿泊設備については、詳細が掲載されていないこともありますので、口コミや体験談を参考にしましょう。
アルバイトの時給は常勤の数倍
1回の当直で得られる金額は、常勤とアルバイトでは数倍の差が出ます。常勤の当直手当の平均は、1回あたり約1~2万円、アルバイトの場合は、1回の当直で約4~6万円です。
また、アルバイトの中には8万円、まれに10万円という高額な案件も存在します。
常勤で月に4回当直をする場合、当直手当を2万円とすると、月額は8万円です。
アルバイトで月4回当直をする場合、1回6万円とすると、月額は24万円となり、差額は16万円です。これを年間で考えると、192万円という差になります。
以前は大学医局に所属する医師が多く、常勤医の給与が低かったため、アルバイトをすることで収入のバランスを取っていたといわれています。
病院側も医師不足からアルバイト医師を受け入れ、給与水準を上げることで、医師確保を図ったということもあるようです。医師のアルバイトは、このような背景から高水準となっています。
常勤とアルバイトでは、1回の当直で得られる金額にかなりの差があります。アルバイトのほうが非常に割がいいといえるでしょう。
お金になることを考えれば、アルバイトで稼ぐというのもひとつの方法です。
しかし、病院も経営があるため、割高なアルバイト医師を今度もずっと雇い続けるとは限りません。
アルバイトは、常勤に比べて職務が決まっていることがほとんどです。その反面、ほかの病院を見ることができるため、勉強になるでしょう。
アルバイトのメリットを活用する一方で医師としてどういうキャリアの積み方をするか、考えておくことをおすすめします。
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