秋田県仙北市の角館消防署が2011年6月、胸の苦しさを訴える30代の男性を市立角館総合病院から秋田赤十字病院に転院させる際に使用した救急車のAED(自動体外式除細動器)が正常に作動しなかったため、元の病院に引き返していたことが8月12日にわかった。男性は角館総合病院に引き返してから死亡した。(参考:救急車のAEDが使えず患者死亡、警察は因果関係否定)
大曲仙北広域消防本部によれば、男性が角館総合病院に運び込まれたのは6月8日。高度な治療を受けさせるために男性を角館総合病院から秋田赤十字病院に向け出発したものの、男性の容態が急変したため、救急車に同乗していた医師はAEDを使用した。しかしAEDが1回しか作動しなかったため医師の判断で病院に引き返したという。病院到着からおよそ2時間後、男性は死亡した。
AEDが作動しなかった原因は、2年と使用期間が定められている電極パッドのコードを2004年に購入して以降交換していなかったためと見られるが、AEDが作動しなかったことと男性の死亡に因果関係があるかは、不明だという。