「パーキンソンの法則」をご存知でしょうか?
パーキンソンの法則というのは「仕事のための時間や働いて得たお金を全て使ってしまう」という人間の心理効果のことを言います。
多忙で収入も高い女性医師は、パーキンソンの法則に当てはまりやすいので気をつけたいですね。
そこで今回はパーキンソンの法則の概要や、効果的な対策方法について紹介します。
パーキンソンの法則とはどういったもの?
パーキンソンの法則というのは、イギリスの歴史・政治学者であるシリル・ノースコート・パーキンソン氏が提唱した法則です。
パーキンソン氏は、以下の2つの法則を提唱しました。
第一法則:仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
第二法則:支出の額は、収入の額に達するまで膨張する
この2つはどちらも本質的なポイントは同じで、分かりやすく言うと「人間は、時間やお金を与えられた分だけ全て使ってしまう」ということになります。
「パーキンソンの法則」の第一法則について
パーキンソンの法則の第一法則は、時間について示されています。
ある仕事に対して締め切りまでに1時間与えられた場合には、人間は1時間をフルに活用して作業を終えようとします。
しかし、24時間が与えられた場合には、24時間をたっぷり使って作業をしてしまうのです。つまり、1時間で片付く仕事であっても、24時間使えるときには与えられた時間をフルに使ってしまうのが人間の習性ということになります。
そして、時間をかけてもかけなくても、仕事のクオリティはあまり変わらないと言われています。
子供の頃の夏休みの宿題や学生時代の課題、仕事における残業など、この法則に思い当たる節がある女性医師も多いのではないでしょうか。
パーキンソンの法則をもとに考えれば、締め切りに余裕をもたせて長く設定してもあまり意味がないのです。
「パーキンソンの法則」の第二法則について
第二法則ではお金について語られていますが、これも第一法則と同じようなことがいえます。
たくさん働いて高収入を得ている方ほど、収入に比例するように支出の額も増えてしまいます。「使えるお金を持っている」という認識を持つと、人間はその上限まで使ってしまいがちなのです。
高収入を得ているはずなのに貯金がほとんどないという方には、パーキンソンの第二法則が働いているといえるでしょう。
パーキンソンの法則の侵食を防ぐための対策法
作業の生産性を高めたり、効率的に貯金額を増やしたりするためには、パーキンソンの法則に縛られず時間やお金を自身で主体的に管理することが肝心です。
時間をたっぷりと使うことを避けるためには、自身で細かく締め切りを設けることが大切です。
日々のタスクを可視化し「このタスクは何時までに終わらせる」という具体的な締め切りを決めてしまえば生産性は高まります。
支出に関しても同じことが言えます。稼いだ分を全て使うのは控え、一定額を貯金してから残った額を使うようにすれば浪費が防げます。
「水は低きに流れ、人は易きに流れる」とよく言われますが、パーキンソンの法則はこれと同じことを表しています。
流れに流されてしまうと時間やお金はどんどん無駄になってしまうものです。
賢く生きたいと願う女性医師はパーキンソンの法則を意識的に阻止し、上手に時間やお金と向き合っていきましょう。