どんな職業でも、仕事を辞めるときにはきちんとした理由を告げなければなりません。
特に、医師の場合は業界内のつながりが多いこともあり、嘘の理由や不透明な理由を伝えてしまうと、後々になって嘘がバレるなどのトラブルが生じる可能性があります。
円満に病院を退職するためには、病院側を納得させられる理由を用意しておかなければなりません。
そこで今回は、医師が退職をするときによく使っている理由をまとめました。退職理由でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
医師に多い退職理由とは?
医師の退職理由は、前向きであることが大切です。
「人間関係に疲れてしまった」「収入が少ないため」などのネガティブな理由を伝えると、「その理由なら改善できるため留まってほしい」と引き留めにあう可能性があります。
これを踏まえて、世の中の医師たちはどのような退職理由を伝えているのか、チェックしてみましょう。
出産や育児、介護のため
医師の退職理由で最も多いと言えるのが、出産や育児、介護などの家庭事情です。
具体的には、「仕事よりも子育てを優先して生活をしていきたい」「子どもの教育環境が整った地域へ転居する」「親の介護のため地元に帰る」などが挙がります。
このような家庭事情を退職理由として伝えるに伴い、出産予定日や転居予定日などを明確にすることが大切です。
スキルアップのため
他の病院で働いて医師としてのスキルアップをしたい、という理由も退職時によく使われます。
具体的には、「症例経験を積みたい」「管理業務でなく診療をメインとして働きたい」などが挙げられます。
医師としてのスキルアップが理由となれば、明るく背中を押してくれる病院も多いでしょう。
キャリアチェンジを希望するため
「外科から救急科への転科を考えている」「自由診療に携わっていきたい」「臨床医ではなく産業医として働いてみたい」このように、キャリアチェンジを理由に退職する医師もいます。
キャリアチェンジをするためにはある程度の事前準備が必要となり、転職までに時間を要することもあるため、退職希望日を早めに設定することが大切と言えます。
専門医などの資格取得のため
「専門医や認定医などの資格を取得したいため」という退職理由もあります。
専門医や認定医の資格を取得するためには、症例経験を積んだり認定施設で学んだりすることが必要です。
スキルアップと似ているようですが、より専門的な知識を身につけたいという理由であれば、退職を快く認めてくれるケースもあるでしょう。
独立開業をするため
「独立するため開業準備に取り掛かる」「将来的に独立開業を考えているため、経営に携われる病院に転職する」などの理由もあります。
このような理由を伝える場合も、開業の目途や転職先の出勤日などを明確にして、引き留めに合わないよう工夫することが大切です。
医師にとって、病院を退職するというのは一大決心であり、体力や気力を使うものです。
しかし、本当は退職したいと思いながら働き続けることも心身のダメージにつながります。
今回ご紹介した医師の退職理由を参考にして、退職を前向きに考えてみるのはいかがでしょうか。