女性医師は働く中で男性医師と比べて不利だと感じる部分も多いとされています。
しかし、診療科によっては「女性医師に診療してもらいたい」という声もあるなど、近年の女性医師の増加にともない、女性医師へのニーズも確実に高まってきています。
そこで今回は、女性医師だからこその「強み」はどのようなところにあるのか、そして社会から求められている女性医師の在り方などについて考えていきましょう。
診療科別に見る女性医師の割合やニーズ
医師全体における女性医師の割合は年々増加傾向にあります。
特に、産婦人科や小児科、皮膚科、眼科、麻酔科などの診療科では女性医師の占める割合が高く、なかでも産婦人科では男性医師よりも女性医師の割合のほうが高いというデータも出ています。
また、乳がん検診や子宮がん検診などの検診には女性医師をおく、という医療機関も増えてきているようです。
このようなデータを見ると、女性医師は同性である女性患者からの支持が高いということがわかります。
女性特有の疾患は「男性医師だと抵抗を感じる」などの理由から、女性医師に相談したいという声があるようです。
デリケートな部分なので男性医師には素直に相談できないという意見や、女性医師であれば女性にしか分からない不妊や月経の悩みなどを相談しやすいという意見は多くあります。
このように、診療科によっては女性医師へのニーズは非常に高くなってきているということがわかりますね。
女性医師だからこそできる共感やアドバイス
女性特有の疾患を扱う産婦人科だけでなく、一般内科や小児科においても「女性医師に診てもらいたい」という要望は多いようです。
それはなぜかというと「大切な子どもの疾患については、育児経験のある女性医師に診てもらいたい」という子育てをするお母さんたちからのニーズがあるからです。
ほかにも、自分が診療を受ける立場においても、女性医師を希望する女性患者は多くいます。女性患者の声としては「育児の大変さなど、女性ならではの苦労を理解してくれる」などがあります。
女性の場合、検査では異常がなくても頭痛や肩こり、疲労感、動悸、めまいなどの症状が現れることも多いため、女性や母親としての苦労をわかってくれる女性医師には相談しやすいのかもしれませんね。
産婦人科においても、一般内科においても、女性患者が女性医師を希望する場合には、デリケートな悩みを抱えていることが多く、また、共感してもらいたいという気持ちもあるかと思います。
そのようなとき、同性である私たちだからこそできる共感やアドバイスがきっとあるはずです。
女性患者からの女性医師へのニーズは非常に高いことや、女性医師だからこそできるアドバイスがあることなど、女性医師の持つ「強み」についてお話ししました。
疾患についての悩みだけではなく、出産や育児など女性ならではのデリケートな悩みを抱えている患者さんは多くいます。
そんな方たちに女性という立場から共感してあげたり、細やかな気配りのできる診療を心がけたいですね。