医師にとって、自身のキャリアプランを考えることはとても重要といえます。とくに、女性医師の場合は「いつごろ妊娠出産をすべきか」というタイミングを見極めることが肝心です。
医師としてのキャリア形成の時期と妊娠出産の時期が重なると、仕事のペースが乱れ、キャリアに影響を及ぼす可能性も考えられます。
今回は、女性医師が子どもを産むタイミングについて探っていきましょう。
女性医師の出産のタイミング1:専門医取得後
女性医師の出産のタイミングとして多いのは、やはり専門医を取ってからの時期です。
産後に仕事と小さい子どもの育児を両立していくのはかなり大変なもの。専門医取得前に出産をした場合には、仕事と育児に加えて専門医の勉強もしなければならなくなります。
あとあとのキャリアのことを考えれば、やはり専門医取得後に出産するのが有利といえるでしょう。専門医研修を済ませておけば、産休を終えて職場に復帰するときに選択肢が広がります。
女性医師の出産のタイミング2:専門医取得前
女性医師にとって20代前半の時期は、大学を卒業して医師国家試験を受け、研修医を経て専門医取得に向けて働き出すという、キャリアを形成するための大切な時期です。
とはいえ、体力のある20代前半で子どもを産めばあとが楽になるもの。出産や育児は体力勝負なので、周囲の医師に出遅れる覚悟をした上で、早い段階で産んでおいたほうがいいという考え方もあります。実際、初期研修医の時期や、大学院在学中に子どもを産んだという女性医師も意外と多いものです。
女性医師の出産のタイミング3:自然な流れで
子どもは授かりものなので、「このタイミングで産みたい!」というベストなタイミングで妊娠するとは限りません。専門医を取ってから、仕事が落ち着いてから、一人前になってから、と考えているうちにタイミングを逃してしまい、あとあと悔やむことになる可能性も考えられます。 職場環境やキャリアのことをあまり考えすぎないようにし、「妊娠したときが産むとき」という自然なタイミングで出産するのも1つの道といえるでしょう。
近年では出産しやすい体制が整いつつある
医師の数は不足しているため、出産を機に女性医師が第一線から離れてしまうのは医療機関側にとっても損失となります。近年では、出産や育児のために第一線を離れた女医が復職しやすいよう、環境を整える病院が増えてきました。
こういった状況を踏まえれば、自然なタイミングで妊娠出産をしても、キャリアプランが大きく崩れてしまう可能性はそこまで高くないといえるでしょう。ただし、まだまだ理解のない職場があるのも事実なので、冷静に状況を見極めることが肝心といえます。
子どもを産むべきかどうか、産むのならどんなタイミングが適切なのかと悩んでしまう女性医師は多いと思います。しかし、妊娠できる期間というのは限られていますし、狙ったタイミングで妊娠できるかも分かりません。妊娠出産のタイミングをじっくり考えることももちろん大切ですが、あまりこだわりすぎないほうがいいのかもしれませんね。