福岡県医師会は17日、来年度から県内の市町村で行われる妊婦健診に「HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)」検査を必須項目とすると発表した。一部自治体では1月から実施する。
HTLV-1は主に母乳を介して母から子へ感染する。成人T細胞白血病(ATL)や下肢麻痺、排尿排便障害など神経症状を引き起こすHTLV-1関連脊髄(せきずい)症(HAM)の原因ウィルス。感染していても発症しないケースも多く、感染の有無には検査が必要となる。
厚生労働省は先月HTLV-1抗体検査を、妊婦健康診査の標準的な検査項目に追加するよう通知している。九州では佐賀、福岡、熊本が公費負担による全妊婦検査を実施していない。
検査は妊婦健診の初回(第8週)に実施し、費用は1人当たり850円。公費負担となる。