佐賀大医学部付属病院は7日、同病院で6年半前に手術を行った佐賀県内在住の60代男性の体内に、ガーゼが1枚残っていたことが判明したと発表した。男性は現在検査入院しているが、命に関わる症状が今後現れる可能性は低いと見られることから、除去手術は行わず、経過観察をしばらく続けるという。
病院によれば、手術が行われたのは2005年4月。手術に使用したガーゼ約700枚のうち1枚が心臓と背骨の間に残ったままだったが、術後に行われたレントゲン検査では心臓の影のなる位置にガーゼがあったため、気づくことはできなかったという。
しかし、男性が2011年9月にだるさや発熱を訴えて病院を訪れたため、胸部のCT検査を行ったところガーゼが発見され、病院は男性と家族に理由を話した上で謝罪した。ガーゼには腫瘤が取り巻いており、またガーゼと腫瘤の摘出には高いリスクがあるため、当分は抗生剤を投与して感染症を防ぐという。