患者と暴力団員が養子縁組制度を悪用して臓器の売買をしていたことが明らかになったことを受け、日本移植学会が2011年までの5年間に生体腎移植を行った経験のある施設について調べたところ、養子縁組による腎臓移植が4病院で5例あったことが明らかとなった。(参考:香川県で脳死腎移植手術が成功、県内では2例目)
日本移植学会の発表によれば、2007年から2011年の5年間で生体腎移植が行われたのは92の病院。そのうち養子縁組による移植は4病院で5例あり、うち親から子への移植が2例、子から親への移植が3例だったという。
また、結婚1年以内の夫婦間での移植が7病院で8例、年齢差20才以上の移植が3病院で3例あった。ただ、臓器移植法や学会の倫理指針に抵触する事例はなかったという。この結果を受け移植学会などは、非倫理的で違法な移植の根絶に全力を尽くすという趣旨の共同声明を発表した。