脳死患者から提供を受けた肝臓の移植手術が10日の午前から11日の未明にかけて金沢大学付属病院で行われ、無事成功した。脳死肝移植が北陸3県で成功したのは、今回が初となる。(参考:香川県で脳死腎移植手術が成功、県内では2例目)病院の発表によれば、手術を受けたのは肝臓の提供がなければ1か月以内に亡くなる可能性もあったという入院中の60代の女性。
一方肝臓を提供したのは60代の男性。本人は臓器提供の意思を示してなかったが、家族が承諾したため移植が行われた。脳死移植は今回で法の施行以来149例目、本人の意思が不明なケースは45例目となる。
手術は10日の午前10時20分ごろに開始し翌日の午前3時ごろに全ての手術が終了した。同病院は、これまでに60例を超える生体間移植を経験しており、手術は比較的容易だったと話している。また、女性は速ければ数ヵ月後に退院できる見通しだという。