滋賀医科大学の研究グループは14日、乳がん手術を受けた患者が5年以上して再発する可能性があるかどうかを判定するたんぱく質を特定したと発表した。研究成果は米科学誌プロスワン電子版に掲載される。
がんは一般的に治療後5年以上の生存すると治療成功とみなされるが、乳がんは8年~10年後に再発するケースがあり、継続的な治療がいつまで必要なのか、明確な判断が下せなかった。
滋賀医科大学の茶野徳宏准教授ら研究グループは乳がん抑制効果のあるたんぱく質「RB1CC1」を特定した。大阪府立成人病センターで乳がん患者323人の臨床研究を行ったところ、たんぱく質の機能不全がみられる患者は40%で、5年以上過ぎてから再発するリスクが高いことが判明した。