船橋市立医療センターで、がんと診断された市内の男性患者(当時66才)の病理検査結果を当時の主治医が見逃し、慢性膵炎(すいえん)として治療した結果、男性が死亡するという医療ミスが起きていたことが、11月17日の市立医療センターの発表で明らかとなった。
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同センターの発表によれば、死亡した男性は2005年7月に胆管が詰まって入院。その後の検査で「悪性の所見あり」という結果が出たものの、当時の主治医はその結果を見逃し、慢性膵炎による胆管閉塞と判断した。
その後男性は入退院を何度か繰り返すうちに、次第に病状が悪化。2008年2月には開腹手術が行われ、そこでがんが確認されたが、すでに肝臓に転移するなど除去は不可能な状態になっていた。
男性は2010年5月に同病院で死亡した。病院側は過失を認め、約4200万を支払うことで遺族と合意している。