日本小児科学会(会長:五十嵐隆・東大教授)は、子供の脳死判定に当たり、小児科専門医を臓器提供病院に派遣するとした。昨年7月に施行された改正臓器移植法では、15歳未満からの脳死臓器提供が認められているが、まだ提供例が1件もなく、子供の脳死判定に詳しい専門医が必要だと考えた。
子供は脳の回復力が高いため、大人の脳死判定と比べ細かい配慮が必要となる。そのため、改正法の施行後も提供が1件も行われていない。同学会は、日本小児神経学会などと協力し、専門の医師を応援要請があった提供病院に派遣したり、また、医師養成のための講習会を開いたりする。具体的な内容については、今後厚労省と協議を行う。