厚生労働省は11月30日、中央社会保険医療協議会に、大学病院や500床以上の大病院を診療所医師の紹介なしで受診した外来患者の初診料への診療報酬を2012年度の改定で引き下げる案を示した。現在、200床以上の病院では、紹介状が無い患者や、症状が安定したため診療所などを逆紹介した患者から、費用を「選定療養」としてもらうことができる仕組みがあるという。厚生労働省はまた、逆紹介を診療報酬で評価する案も提出した。いずれの提案にも、大病院と診療所の機能分化を進め、大病院の勤務医の負担を提言する狙いがあるとみられる。
厚労省によれば、初診患者に対する紹介患者の割合が高いほど、医師一人当たりの初診患者数が少なく、負担が小さく、また紹介患者の高い病院は逆紹介率も高く、機能の分化が進んでいるのだという。