国立病院機構名古屋医療センターが1月13日、毒薬指定の筋弛緩(しかん)剤「エスラックス」の50mg入り瓶10本を紛失したと発表し、盗難の疑いがあるとして同日警察に盗難届を提出した。
筋弛緩剤「エスラックス」は薬事法で毒薬に指定されており全身麻酔などに使用する。紛失した筋弛緩剤は成人男性30人分の致死量に値する。
筋弛緩剤は9日に薬剤師が調剤した後、心臓血管センター病棟に保管されていた。10日に看護師が筋弛緩剤だけなくなっていたことに気が付いた。保管場所は施錠されておらず、ナースステーションが無人になることもあったという。
同センターは原因を調べると共に管理体制に問題があったとして謝罪、再発防止に取り組むと語った。