厚生労働省は1月16日、75歳以上の国民を対象とした後期高齢者医療制度で、4月から高齢者の保険料の年間上限額を現行の50万円から55万円に引き上げることを決定した。保険料の上限については政令で定められているため、厚労省は近く政令を改定する見通しだ。
(参照:一般名処方を行っている病院は2割程度 今後の意向は意見割れる)
後期高齢者医療制度は自己負担分を除く患者の医療費の5割を公費、4割を現役世代からの支援金、1割を高齢者の保険料で負担するという制度。高齢化の進行で増大する医療費の負担を高所得の高齢者に求めた形になっているが、具体的な保険料の制定は運営元の都道府県の広域連合が独自に行うため、地域によって保険料に差がつく可能性もある。
なお、現在の後期高齢者医療制度の加入者は約1400万人で、その約1.4%に当たる20万人が上限の50万円を負担している。