国立感染症研究所感染症情報センターは、東日本大震災の被災地や避難所でインフルエンザなど感染症が流行する可能性があると注意を呼び掛けた。(参考:東日本大震災 日本医師会災害医療チーム派遣)
震災から1週間以上が経過し、2000カ所以上の避難所で過ごす被災者の疲れはピークに達している。避難所には高齢者が多く、食料や水、暖房設備が不十分な中厳しい生活を強いられている。被災地では震災によるライフラインの停止だけでなく医薬品や物資が不足している。福島第1原発の放爆発事故も物資の輸送や避難所への医療活動に大きな影響を与えている。
現在は災害派遣医療チーム(DMAT)にかわり、保健師が被災者の健康相談を行っているが、体力の衰えた高齢者を中心に風邪やインフルエンザ、肺炎の流行が懸念される。同センターは咳エチケットと手指衛生を呼び掛け、今後被災地へ入るボランティアにもインフルエンザを持ち込まないよう注意を促している。