『医学部合格のために』― 他是不吾 更待何時
これから新たに受験学年を迎える生徒(特に浪人生)に提案しているアドバイスをまとめてある。参考にされたい。
前回に引き続き、第3項目から紹介する。
3.限られた時間を有効に使うために
a)規則正しい生活をする。
・試験の多くが9時にスタートすることから、できればその3時間前(=朝6時くらい)には起床していることが望ましい。そのためには早寝も必要。夜は友人からのメール、テレビなど誘惑も多い。早く寝てしまうことで簡単に誘惑を断ち切れる。
・毎日の時間の使い方を目に見えるようにする。学習日記をつける習慣。
・家族の協力が不可欠。ただし、他人任せではいけない。一人暮らしの生徒の自己管理は大変なので、担任や家族がきめ細かく管理に関与することが必要。決めたことは家族に宣言して、緩んだら締めてもらう手伝いをお願いするのもいいだろう(ただしよく喧嘩の種になるので覚悟して)。
b)隙間の時間を有効に
・食事、トイレ、入浴の時間にも学習はできる。ドアや壁に覚えるべき事柄を貼り付けておく。
音声を利用するなど。
・授業の直後は最も復習の効果が上がるので、授業が終わってもすぐに片付けず授業の最初に立ち返りざっと復習する(2?3分でも効果大)。
・通学、通塾の時間(電車の中はもちろん、歩いている時にも)学習の方法はある(頭の中で考えるだけでも=意識することが重要)。ちなみに歩いている時に人間の脳は発想が豊かになるらしい。
c)ポジティブに生活する
・どうせやらなければならない仕事(=勉強)なのだから、楽しくやった方がよい。嫌々やっても不快なだけでなく、効果が薄れる。やれたことを自己評価して、自分を褒めてあげよう。にっこり笑うと(または、口角を上げるだけでも)副交感神経が優位になり学習効果が高まるらしい。そして、できる限り(自習室ではなく!)自室で学習してほしい。自室で学習していれば誰の目を気にすることもなく音読ができる。脳科学者の茂木健一郎は学習しながらブツブツつぶやくことで、学習効果が飛躍的にアップすると言っている。また自室ならゴロゴロしながら、ウロウロしながら、ニヤニヤしながら、または、ヘラヘラしながら(これらも集中力を高め、効率アップに有効)学習できるはず。
七沢英文(ななさわ・ひでふみ)
中央大学法学部卒 塾講師、家庭教師などを経験。
1997年より医学部受験専門予備校YMS講師、現在YMS取締役兼同機関誌「Lattice」編集長。
NPO法人「ジャパンハート」理事。
趣味:オートバイ、車、写真、映画鑑賞、麻雀、料理、旅行など (しかし、現在まったくできない状況、泣!)
※記事掲載元:七沢塾~カリスマ講師直伝連載コラム~「医学部合格のために―他是不吾 更待何時 第3項目」(閲覧には会員登録が必要です)