2011年に日本神経学会から、新たなパーキンソン病治療ガイドラインが発表・刊行されてから2年余り。その後もこの分野の研究は進み、新しい治療薬も続々と投入され、臨床現場での選択肢も増えている。
(参照:パーキンソン病患者に対するアンケート結果 日本ベーリンガーインゲルハイム)
今年8月にもゾニサミド(商品名:トレリーフ)50mgが新たに保険適用となり、wearing off 時間の短縮効果が期待される薬剤として話題となったばかりだが、ガイドライン改訂後の2年余りの間に新たに登場したパーキンソン病治療薬は数多い。
なかでも2012年7月に適用となったアポモルヒネ(アポカイン)は、自己注射による投与後10~20分でoff 症状を改善するレスキュー薬として患者に福音をもたらした。また、ロチゴチン(ニュープロ)は、世界唯一のドパミンアゴニスト経皮吸収型製剤として注目を集めている。さらに、今年5月に登場したイストラデフィリン(ノウリアスト)は、on時の症状改善だけでなくoff時間短縮の効果が認められること、非ドパミン系薬剤なので、ドパミン系薬剤の投与量が上限に達していても投与できることなどの特徴を有し、関心を集めた。
治療ガイドラインは、通常2~3年で改訂が行われる。これらの新薬登場を踏まえた新しい治療ガイドラインの発表も望まれるところだ。