フランス行政当局は6月9日、武田薬品工業の主力製品のひとつである糖尿病治療薬「アクトス」の新規患者への投与を禁止することを決定した。
フランスの行政当局は販売禁止の理由を、膀胱がんに対するリスクがあるためと説明している。ただ、現在すでに服用中の患者には服用を個人的判断で中止するのは控えるようにしている。2011年3月期のアクトスの売上高は3879億円で、そのうち欧州の売上高は295億円。血糖値を下げる効果があることから、約100カ国で販売されていた。欧州でも2000年に認可されており、フランスでの2010年度の売上高は約44億円ほどだった。