厚生労働省は難病対策委員会に対し29日、難病患者の医療費の自己負担割合を引き下げる内容の難病新制度案を提示した。
(参照:厚生労働省が発表。医療費が10年連続で過去最高を更新)
難病患者の医療費の自己負担割合について3割から2割に引き下げ、所得によって自己負担額の上限を設定。助成対象疾患を約300に大幅拡大することを提示した。現在の施行されている制度では、助成対象となっている疾患は56あり新制度案では大幅に増え約300の病気が対象となるので、助成対象の病気ではなかった患者にとっては対象となれば負担が軽くなる。ただし助成対象は重症者に限定となるため、高度な医療が必要な場合は助成対象となるが原則軽症者は助成対象外となる。
また、重症者にも一定の負担額をもうけると提示。負担額は所得によって6段階に分けられ、生活保護を受けている場合は0円だが最も多い負担で約570万円を超える世帯には月に上限4万4400円の自己負担額を設定(夫婦2人の場合)。すでに助成を受けている患者が新制度案によって自己負担が増える可能性もあるが、3年は経過措置として大きな負担にならないようにするなどの配慮も提示されている。
11月中に新制度案の決定、2015年の施行を予定している。