7日、東京都医学総合研究所は高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)に対し従来よりもより高感度を持つ簡易測定キット「蛍光イムノクロマトキット」と測定機器の開発を発表した。(参照:鳥インフルエンザ、宮崎・島根で防疫訓練実施)
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「蛍光イムノクロマトキット」は高病原性鳥インフルエンザウイルスでは従来の50倍以上、毎年流行するA型やB型などの季節性インフルエンザには100倍以上の高感度を持っている。従来の簡易型の「イムノクロマト法」の測定では季節性のインフルエンザの感染初期の場合、陰性になることも多くあり早い段階での治療薬投与ができないケースもあった。致死率が60%といわれる高病原性鳥インフルエンザウイルスにおいてもH5亜型ウイルスすべてを検出可能。この新しい測定法により医療対応・対策の強化へ期待されている。
開発には、東京バイオマーカー・イノベーション技術研究組合のシンセラ・テクノロジーズ社、コニカミノルタ社、アドテック社および、北海道大学大学院獣医学研究科、熊本大学感染・免疫学などの産官学医連携のもと共同研究された。研究の詳細は11月6日(米国東部時間)に米国科学雑誌「PLOS One(プロスワン)」のオンライン版で発表されている。