日本看護協会は全国の病院や施設などで安全な医療・看護の提供を目指すために「医療安全推進のための標準テキスト」を発行。14日に開かれた「拡大医療安全推進会議」でテキストの内容について解説した。
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会議では福井トシ子常任理事が医療安全推進の取り組みに至るまでの経緯を説明。現在、3500人を超える医療安全管理者がおり約15万人が賠償保険に加入している。支払い対象となったのは平成24年度までに52件が報告されている。会議では病院によって安全性に差があることを問題としており、看護師自身の勉強する時間や機会も様々である。このことから本テキストを作成することとなった。
テキストの内容について解説した松月みどり常任理事は、人間であれば間違いは起こりうることで、個人の責任としてではなくすぐに報告し組織としての安全に対する取り組みを行うことが重要と述べた。
本テキストは医療や看護を安全に行うための基本的な考え方や具体的な取り組み、さらに医療事故が発生した際の対応などわかりやすく詳細に書かれている。
テキストは会員・非会員問わず全国の病院に配布しており、追加を希望する会員の施設に限り上限3部まで送付が可能である。協会のホームページ(看護者向け、医療安全情報)にも掲載されている。