岐阜県総合医療センターでメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が院内感染し生後間もない男児が死亡した問題で同センターでは新生児の受け入れを中止していたが、4日に岐阜市保健所が立ち入り調査を行い安全を確認。今月5日から再開し1ヶ月ぶりの受け入れとなった。
(参考:国内2例目の「KPC型」多剤耐性菌 院内感染はなし)
男児は、体重661グラムの超低出生体重児で新生児集中治療室(NICU)にて治療を受けていたが、肺炎を発症し10月28日に死亡した。男児の口へつないでいたチューブからMRSAを検出。男児の死因がMRSAにいる院内感染と確定しながらも岐阜市保健所への報告は1週間過ぎた11月6日だったことにより問題視されていた。MRSAは健康体への有害性は強くないが、免疫力の低い新生児や高齢者にとっては重篤となる場合がある。この点について同センターでは、院内感染の対応の遅れと感染防止対策の強化を徹底していくことになった。
同センターが受け入れ中止の間、岐阜大病院などが受け入れたり、地域周産期母子医療センター、周産期医療支援病院が各病院のNICUの空き状況など情報共有を徹底していたため混乱は起きなかった。