米内科学会誌掲載された論文によると、米ジョンズ・ホプキンス大学などの研究者がマルチビタミン剤の慢性疾患予防について効果がないと説いていることがわかった。
(参照:平成25年度 健康食品に含まれる医薬品成分の発見について<千葉県>)
「もう十分。ビタミンとミネラルのサプリメントへの浪費はやめよう」というタイトルから始まった論文は、マルチビタミン剤が慢性疾患や心臓発作、がんなどの予防や、認知機能改善に対する効果がなかったことを調査結果とともに解説している。
調査は計45万人を対象とし27件の研究について行った。その結果、マルチビタミンが循環器疾患やがんの予防に効果はないとし、さらに、喫煙者がベータカロチンサプリメントのみを服用し続けると肺がんを発症するリスクが高まることも取りあげた。認知機能調査では2つのグループにマルチビタミンと偽薬をそれぞれ12年間にかけて服用してもらった結果、両グループの結果に違いはなかった。
この調査結果に対して、自然食品業界団体は米国人の食生活の問題を挙げマルチビタミンの補助効果について説明し反論した。オメガ3脂肪酸といわれるビタミンDや、DHAやEPAなどの調査結果はまだ出ていない。