日本てんかん協会によると、難治性てんかん患者に対し外科手術による治療で、てんかんの根治が可能となっているといいうことがわかった。てんかん患者が不適切な治療処方を受けている可能性があるのが問題点となっている。
(参照:日本脳神経血管内治療学会が「第31回The Mt.Fuji Workshop on CVD」の開催を発表)
てんかんの患者数は約100万人いるといわれており、年齢層問わず年間3〜5万人の人が発症している。てんかん発作は脳の神経細胞の過剰興奮により起き、突然意識を失ったりすることがある。
日本てんかん協会の報告によると2005年以降から薬の服用でも発作が抑えられない難治性のてんかん患者に対し、外科手術による治療が行われ根治も可能となっていたことがわかった。
現在、てんかん患者の約80%は薬の服用で発作を抑制することができており、さらに薬が効かない患者に対しては外科手術で脳の原因となっている部分を除去することによる治療が行われている。この手術は毎年400から600件ほど行われており難治性のてんかんが根治するケースもある。全国約20の医療機関で実施されており、各医療機関では年間10件以上の手術を行っている。
医療が進むにつれ難治性てんかん患者も根治や症状を軽減することが可能となったが、てんかんへの偏見意識が依然として存在しているのが今後の課題である。適切な治療法がある患者が見過ごされているケースもあるため、日本てんかん協会ではてんかん患者に専門医へ相談をするように呼びかけている。