一般社団法人知識環境研究会は日本社会事業大学の佐々木由惠研究室と共同で医療や介護など違う職種が連携で患者と関わっていく際に生じる「思考スキーム」の差を補うための「思考スキームに基づいた危険予知研修」プログラムを開発した。
(参照:内閣府が発表。介護ロボットを「利用したい人は約6割」)
医療・介護は専門職であり、高齢化に伴い現場では連携して患者をサポートしていくことが増えてきている。しかしその一方で、介護職に関わる人は医療ケアに対して不安を抱えており、経験や職種の違いの差があると考えられていた。
「思考スキームに基づいた危険予知研修」は、ビデオやテキストで現場で実際に起こったことを題材にして「事実」「根拠」「行動」を他の人と共有しながら整理していく。自身と他者との違いや共通点を明確にすることにより、現場での連携をスムーズに行えるようにする。
参加した受講生からは、普段の業務ではじっくり振り返る時間はないが、皆で検討できたことがよかった、自分の思考の癖を気付くことにより相手との違いを認識、介護記録も他者からでもわかりやすいと言われるようになったなどの声があがった。 今後、教育プログラムの普及と受講修了生への継続的なトレーニングを進める意向である。