医療機関で長年課題となっている待ち時間に対しての診療時間の短さ。多くの患者が受診するとなるとどうしても診療時間が短くなってしまうものである。医師にとってもこの診療時間の短さは治療方針を決める上で難しい問題となる。そういった医師と患者のコミュニケーション不足解消の場として各地で「健康カフェ」や「医療カフェ」などの患者と医者の交流の場が広がっている。
(参照:神奈川県 地域医療に献身的貢献をした医療従事者へ医療功労賞を)
Photo:Café con leche – Milchkaffee (CC) By marfis75
東京大学医学教育国際研究センター講師でもある孫大輔氏は、医師や患者などが気軽に対話できる場として2010年に都内に「みんくるカフェ」をスタートしプロデュース代表を務めている。患者によってばらつきのある病気や医療に関する知識や情報の整理、さらに患者の本音が聞ける場にしたいと毎月1回、テーマを決めて講座を開いている。facebookなどのSNSを通して集まった参加者は開始3年半で600人以上となり、医師や患者という立場関係なくニックネームで呼び合い本音を語り合っている。
さらに、参加者の一部では「健康カフェ」や「医療カフェ」とした、カフェ型コミュニケーションの場を運営したいという目標を持った人も出てきており、年4回ほど運営育成講座も開いている。受講者はキャンセル待ちになるほどの人気で中には医師や看護士、医学生の受講希望者もいる。