京都大学は24日、民間企業14社と共同開発した再生医療用の幹細胞輸送容器の試作品を発表した。
(京都大学 3Dで次世代型ハイブリッド手術を公開!?)
京都大学では昨年に「幹細胞搬送システム開発コンソーシアム」開発プロジェクトを立ち上げ民間企業と伴に、幹細胞を安全に運ぶシステムの共同開発を進めてきた。容器はガス透過性のフィルムを使用した1次容器と衝撃吸収の役割を持つ2次容器と持ち運ぶための外装容器となっている。女性でも持ち運べるように3〜4キロの重さである。無菌状態で温度などを一定に保て、この容器を使用することによりこれまでよりも細胞の品質の保持をすることが可能とのこと。骨や軟骨組織の再生医療で使用される「間葉系幹細胞」を24時間輸送することを想定している。試作段階ではあるが、実用化を目指し今後は実際の検証をしていく。
京都大学 青山朋樹准教授は、「再生医療の発展で必要となる細胞の遠距離輸送。将来的には人工多能性幹細胞(iPS細胞)などでも使用できるようにしたい」と述べている。