マレーシアでサルマラリアによる感染者数が増加傾向となっていることがわかった。マレーシア保健省は感染拡大を防ぐため予防対策へ取り組んでいる。
(参照:日本性感染症学会が「日本性感染症学会第25回学術大会」開催を発表)
Photo:信手拈來 By .HEI
マラリアはマラリア原虫による感染によっておこり、結核、エイズと共に世界の3大感染症のひとつとされている。WHOの報告ではマラリアによる死亡者は年間約66万人ともいわれている。近年、国内での感染は報告されていないが、海外旅行先で感染し国内で発症するケースで毎年50~100件の報告がされている。
マレーシアでは2004年以降からサルマラリアによる感染者数が増加傾向となっておりマレーシア医師会も懸念している。サルマラリアは人獣共同感染の感染症であり、主に農園で働いている人が感染するケースが多く、森林伐採などもサルマラリアによる感染が増加したという見解もある。マレーシア保健省1967年以降からマラリアによる感染の撲滅を目指して研究、予防対策を進めており2020年までの撲滅を目指している。
マラリアにはワクチンがないため予防が重要となる。海外へ渡航する場合は皮膚の露出を少なくし虫除けスプレーなどを使用。マラリア流行国へ渡航する際は予防内服薬なども有効である。