今月2日、佐賀県嬉野市嬉野町の医療法人財団友朋会嬉野温泉病院にて2人が死亡する火災について、北東側の4階病室の60代女性患者のベッド周辺が激しく燃えていたことがわかり火元とみている。
(参照:博多の医院火災を受け、全国各地で医療機関に立入検査)
死亡した2人は火元とみられる精神科療養病棟の病室の60代と70代の女性患者である。病室は4人部屋でもうひとりの50代の患者は逃げ出して命に別状はなく、その他の患者にもケガはなかった。火災時、病棟には118人が入院していた。
鹿島署と杵藤地区広域消防本部が3日に行った実況見分では、室内に火災につながる家電やストーブ類はなく、防火扉は正常作動が確認されたが、スプリンクラーの設置は法的義務がないことから設置はされていなかった。喫煙室にひもで結ばれて備え付けられていたライターがなくなっていたことがわかっており、病院側ではこれまでに病室へライターを持ち込んだ報告はないと説明。中川龍治院長は遺憾の意を示すとともに、遺族に対し誠意を尽くすことを話した。