近年アルコール依存症患者が増加傾向となっており、昨年には初めて100万人を超えた。特に女性のアルコール依存症患者が急激に増加しており、10年間で2倍近くと深刻化している。
(参照:市販薬依存症 女性専用薬物依存症回復施設への相談・訪問多く)
Photo: Remains of the non-alcoholic binge session By arichards-gallery
飲酒のコントロールができず自分の意志でやめることができないアルコール依存症。 肝臓やすい臓、胃など内蔵への悪影響がある。厚生労働省の研究班による調査報告によると、昨年アルコール依存症患者が109万人となり、10年前と比べると29万人増加していることがわかった。特に女性の増加傾向が顕著であり、この10年間で8万人から14万人と2倍近くになっている。女性患者が急増している理由として、働く女性が増えたことも関係しており、ストレス社会や仕事のつきあいなどで飲酒する機会が増えたことが要因と考えられる。
アルコール依存症の患者の支援活動を行っているNPO法人「ASK」では、女性は仕事をしながら子育て、介護などさまざまなストレスから飲酒する機会が増えるケースが目立つという。また、アルコール依存症から抜け出すには医療機関や同じ境遇の人と悩みを分かち合うことが重要としているが、仕事や育児・介護などにより参加できない女性も少なくない。アルコール依存症の予防対策の必要性が問われている。