2010年8月14日に開かれた「東京湾大華火(はなび)祭」の会場で、外国人女性医師が心配停止となった女性を蘇生させ、名乗らずに立ち去った。
東京消防庁臨港消防署は人命救助をたたえる感謝状を贈るため、この女性医師の情報を得るべく呼びかけている。
8月14日20時ごろ、友人と花火見物に訪れた60代の女性が突然倒れ、意識不明の状態となった。偶然居合わせた看護師が心臓マッサージを実施。近くのホテル従業員が自動体外式除細動器(AED)により救命措置を行った。この救命活動の中で、一人の外国人女性医師が人工呼吸を実施。無事女性は息を吹き返した。
この外国人女性は「ドクター」と名乗るが、女性が息を吹き返すと早々に現場を立ち去った。臨港消防署では、救命にあたった5人に感謝状を贈ることを決めたが、この女性医師のみ行方が分からない。ホテル従業員をはじめ、救命にあたった4人にも心当たりはなく、気付いたら女性医師がいなくなっていたという。
当日は熱中症対応などで周辺の救急車は出払っており、この対応が無かった場合女性は命を落としていた危険が高いという。現在女性はリハビリを開始するまでに回復している。臨港消防署の担当者は「これだけの専門知識のある人が居合わせ、運がよかった」と語る。臨港消防署では、この外個人女性医師に感謝状を渡したいので、「情報を寄せて」と呼び掛けている。