日本人にとって古くから親しみのある緑茶。和食には欠かせない飲み物である。近年、緑茶に含まれる「緑茶カテキン」の持つ可能性に注目が集まっている。
(参照:高齢者の食 魚だけでなく肉も積極的に取り入れて健康増進)
Photo:mornig green tea By Kanko*
緑茶の含まれる「緑茶カテキン」には抗酸化作用、抗菌作用、抗インフルエンザ作用などの健康効果があり、もともと「健康にいい」というイメージを持つ人も多い。しかしそれだけでなく、緑茶カテキンは認知機能の改善の一助にもなりうることがわかってきた。日本は超高齢化社会となり認知症高齢者も増加している。認知機能検査で軽度認知機能障害の可能性があるとされる高齢者に3か月間緑茶抹を摂取させたところ12名中8名に改善が見られ、とくに近時記憶の改善に関する効果が顕著に表れた。
緑茶カテキンのもうひとつの効能ががんリスクの低減である。緑茶カテキンは紫外線や化学物質による遺伝子の変異や細胞の異常な増殖を抑制し、発がんや転移などを抑えるという報告もあがっているという。日本人の死因の1位ともいわれるがん。緑茶カテキンによるがん低減への可能性にも期待が高まる。