西アフリカの4か国で感染が広がっているエボラ出血熱。世界保健機関(WHO)は感染者数が2万人を超える見通しを発表するなど厳しい状況が続いている。リベリアで医療支援を行っていた国立国際医療研究センターの加藤康幸医師は、現状を説明するとともに、各国の支援と対応を呼びかけている。
(参照:エボラ出血熱 未承認薬投与を受けたリベリア人医師死亡)
Photo:Children gathered by the new well By Living Water International
加藤医師はWHOの一員として8月20日まで約20日間医療支援を行った。5月にもリベリアで活動を行っており、今回で2回目となる。加藤医師によると、5月にはすでに流行が治まっていたが、2度目に派遣されたときは再び流行が拡大していたという。医療従事者への感染も確認される中、病気への恐怖や厳しい労働条件で逃げ出す医師も続出しており、地元の医療は崩壊していたと厳しい現状についても言及した。さらに現場では十分な医療を提供するには不十分で、病院を勝手に出て行く患者もいたという。
加藤医師は、医師が十分に足りていないこと、感染を防ぐ為の防護服も不足気味であることを説明し、病気についての理解を広げるとともに医師の人数を増やし対応していくことの必要性を訴えている。