アレルギー疾患による患者数は年々増えてきており、成人の喘息はここ10年で2倍に増加したとも言われている。国立成育医療研究センターが実施した調査によると、アトピー性皮膚炎や気管支喘息、食物アレルギーの患者のうち半数以上がアレルギー性鼻炎を併発していることがわかった。
(参照:兵庫医科大 アレルギー性鼻炎のメカニズムを解明)
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国立成育医療研究センターのアレルギー疾患対策の均てん化に関する研究班の調査によると、アレルギー性鼻炎を併発している患者はアトピー性皮膚炎で50.4%、気管支喘息で49.4%、食物アレルギーで64.3%となっており、アトピー・喘息・食物アレルギーと鼻炎の関連性が明らかになった。また、医療機関への通院率は食物アレルギーの成人患者を除いて全体的に高く、成人患者の65%、小児患者の76%が定期通院しており、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎は診療所へ通院する割合が高く、気管支喘息は病院と診療所は同程度、食物アレルギーは病院に通院する割合が高かった。
この調査は患者側の要望を受け、厚生労働省と日本アレルギー学会の協力のもと実施された。