私たちが風邪や体の痛み・不調を感じたとき、病院で特定の診療科にかかったり、専門クリニックなどを受診したりすることが今や一般的となっている。その一方で、かつては当たり前だった「家庭医」が減少傾向となってきている。
(参照:心身の不調、多様な医療制度への不安・・・「家庭医」に相談)
Photo:At The Clinic By Jackson Boyle
家庭医とは、専門分野のひとつではあるが、各臓器に分かれず、年齢や性別も関係なく総合的に医師が診療を行うことである。海外では一般的である家庭医。かかりつけ医=家庭医とも言え、必要であれば専門の医療へ紹介するなどの対処を行う。ある症状に関して何科に行けばいいのかわからない、というときも家庭医は総合的に診療を行ってくれ、体のちょっとしたことでも相談できるのがメリットである。
近年、日本では医師の専門分化が進み家庭医が減少傾向となっている。患者自身が様々な医療機関を選択できることはメリットである一方、待ち時間だけ長くて診察が数分というケースも少なくない。少ない診療時間で高額な診察料を支払うというのも、なかなか何度も出来ることではない。ここで、かかりつけ医・家庭医の重要性について見つめ直す必要があるのではないだろうか。