おしゃれのアイテムのひとつとして人気のあるカラーコンタクトレンズ(以下:カラコン)。黒目を大きくしたり瞳の色を変えたりとバリエーション豊かだが、カラコンによる目の異常を訴えるケースが増加している。
(参照:違法アートメークに警鐘 国民生活センターが注意を呼びかけ)
Photo:The Eye By tjsander
1990年代から利用され始めたカラコンは現在ではおしゃれのアイテムのひとつとして女性たちに人気である。しかし、眼障害や感染症になるケースが増えたため、初期は一般雑貨として販売されていたカラコンは、現在では高度管理医療機器として取り扱われている。それでも、インターネットでも未承認のカラコンが手に入るなど、海外と比べて日本はカラコンを気軽に購入できてしまう要因がある。日本コンタクトレンズ学会が国民生活センターなどと協力して市販のカラコンを調査した結果、承認基準を満たしていない恐れのある製品や、着色部分が角膜側にあるなどして角膜障害になりやすい製品が見つかった。
PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)によると、2004年4月1日から2014年3月31日までの10年間にかけて737件ものカラコン被害に関する相談が寄せられているという。またここ5年間では541件となっており、近年とくに相談件数が増加している。カラコンによる眼障害や感染症で最悪失明になる可能性もあり、日本眼科医会などでは購入の際には眼科医の診察を受けるよう呼びかけている。